無いからこそ、得たもの。
内容がわからない。
僕はホテルの客室清掃のフロアーチーフをやっていました。
本来、通常清掃を経て、フロアーのまとめ役のフロアーチーフなります。僕の場合は、通常清掃が担当ではないのですが、フロアーチーフになってしまいました。
そのため、フロアーのまとめ役にも関わらず、清掃員の方々が行っている業務内容が、なんとなく把握している程度の状態でした。
そうなると、通常清掃の内容をほとんど把握できていないので、どの程度で1部屋の清掃が終わるのかがわからなかったり、清掃員の方々の質問に答えられないという事態が発生していました。
教わる。
このままでは、まずいと思い。自分の担当フロアーの清掃員の方々から、清掃の手順を教えてもらい、自分でもチーフ業務のなかでできることはなるべくこなすようにしました。
通常清掃に関しては、僕よりもフロアーのメンバーが断然うまいので、この人たちはすごいな、僕なんかがチーフをやって良いのだろうかと、疑問をもったのと同時に、大変な作業をするメンバーを尊敬するようになっていました。
この時もしも、僕が、通常清掃をできていたら。
僕の場合は、自分の担当業務ではない別の業務のチーフになりました。
しかし、それは今にして思えばできなくて良かったのかもしれないと思うことがあります。
自分ができないことで周りのメンバーに教えてもらい、自分のフロアーのメンバーの良さに気が付くことができました。
もしも、自分が通常清掃がうまくてチーフに選ばれた場合、自分が出来ているという自信から、メンバーのできない点に目が行くようになっていたかもしれません。
自分が無いからこそ得られたもの。
周りの持っている良さに気が付ける視点。
周りの良さに気が付いたら、自分が恵まれていることに気が付きました。